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水と生命

生命とは何か? 22  日本の心

日本の心
日本人の生命観を考えるのに、「心」というものが大切であると考える。日本人は、西洋のような科学的な思考になりにくい。また、これだと論争するようなことが、あまり好きではないし、争うことより調和して生きることを望んでいるように思う。もちろん歴史をみれば、違うという意見もあるが、日本人はファジーだとか「NOと言えない日本人」という言葉も出てくるように、西洋・インド・中国とは違った価値観をもっている。それが、風土からくるのか?何か民族的なものがあるのか?はっきりとしていないが、このよう特徴があるのは、否定できないと思う。日本人がどんな「心」を大切にしてきたのかを知ることにより、日本人生命観を知ることができると考える。相良亨氏の『日本人の心』をベースに簡単に捉えなおしたい。
相良亨氏は、下記のように述べている。
日本人に、人と人との関係を重視する傾向があることは、すでに多くの人々によって
指摘されてきた。たとえば、日本語の文章では、主語がしばしば省略され、その代わりに敬語などの相互関係を示す言葉が発達してきた。聖徳太子(574~622年)作と伝えられる『十七条憲法』の「和を以て貴しとなす」という和の強調も、大陸の思想の日本的な受けとめ方の基本的な傾向を示すものである。あるいは、複数の人間の相互の共同によって創造する蓮歌や茶道といった特異な芸術が生まれたのも、この傾向のあらわれであるといえよう。(38)
私は、日本人は、「情」・「もののあはれ」「わび・さび」を大切にすると考える。相良亨氏は、「心情の純粋性・無私性の追求であったといえよう。(39)」と述べている。彼の内容をまとめると、古くは、「清き明き心」として、中世においては「正直せいちょくの心」、近世以降は「誠」・「誠実」を追求すると述べている。これは私も納得をする。下記の5つから日本人の心を捉えてみたい。

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