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BLOG人間は楽々悠々生きていることが自然だ。
野口晴哉 風声明語より
雪の山道を重荷を負うて登ることは苦しいが、
その雪の山道を楽しんで登る人もある。
その人々は重いスキーの道具を軽々と肩にしてゆく。
だから苦しい楽しいは心にある。
働かされることは辛いが、
働いていることは楽しい。
だから働かされているつもりにならないで、
自発的に働くことが肝腎である。
冷たい水でも、 浴びせられれば風邪をひくが、
自発的に浴びれば、風邪をひかない。
めしでも食えなければ餓死するが、
食わなければ断食して、丈夫になる。
まず自分から動くことだ。
自分から出発することだ。
しかしその意欲も、
背骨が弱いと生じない。
脊髄へ息を通すと自発的に動きだし、
世界は為に一新する。
この世にどんなことが起ころうと、
どんな時もいつも 楽々悠々息しつづけよう。
そしてこの心ができた瞬間から、
小鳥は楽しくさえずり、花は嬉しそうに咲き、
風は爽やかに吹きすぎる。
雲は白く、空は蒼い。
黒い雲のむこうはいつも蒼い。
世界が変わったのではない。
自分が変わったのである。
自分が変われば世界は変わる。
自分の世界の中心はあくまでも自分であり、
自分以外の誰もが動かせないものなのだ。
自分がこの心を持ち続ける限り、
この世界はいささかも変わらない。
何んと楽しいことではないか。
自分の欲する方向に心を向けさえすれば、
欲する如く移り変わる。
人生は素晴らしい。
いつも新鮮だ。
いつも活き活きしている。
大きな息をしよう。
背骨を伸ばそう。